黒毛和牛が霜降りになる理由

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飼育されている和牛

黒毛和牛に代表される霜降り肉については、今や世界的な評価を受けています。確かに、赤身よりも霜降り状態のほうが、まろやかな味になるに違いありません。

ちょうどフレッシュを入れたコーヒーと入れないコーヒーの違いのようなものです。あるいは、マグロの赤身と大トロの違いのようなものに似ているかもしれませんね。ここでは、そんな黒毛和牛が霜降りになる理由についてご紹介してみたいと思います。

血統について

黒毛和牛にのみ入るキレイなサシ

サシとは、霜降り状態の肉質になっている脂肪の部分をいいます。しかも豚肉にも脂肪の部分はありますが、黒毛和牛ほど綺麗なサシは入ってはいません。また、牛肉の中にも脂肪分のある牛肉もありますが、綺麗な模様のサシが入っているのは黒毛和牛に限定されます。

それではどうして黒毛和牛にだけ、綺麗なサシが入るのでしょうか?それは、黒毛和牛の血統が関係しているといいます。これは黒毛和牛に限らず和牛全般にいえることなのですが、肉質をよくするために長い歴史の中で品種改良が繰り返されてきたからだといいます。

霜降りは血統で決まる

黒毛和牛の細かい脂身の霜降り状態の肉質は、まさに芸術品そのものです。見た目は鮮やかですし、味もまろやかなちょうどマグロの大トロのようなものです。こうした芸術的な霜降りの肉質というのは、違う地域で育った牛に同じエサを食べさせてもそうはならないといわれています。

要するに黒毛和牛に見られる霜降りの肉質は、血統でしか生み出すことはできないといいます。とりわけ黒毛和牛が高級ブランド肉といわれている地域では、血統が受け継がれているといいます。そうしたことからも血統の純潔性というものは重要であるといえるでしょうね。

飼育する場所について

飼育する環境や飼育方法

松阪牛や神戸牛など日本を代表する和牛というのは、飼育する環境や飼育方法などによっても大きく変わってきます。やはり松阪牛や神戸牛などでは、それぞれの産地独自の飼育基準や出荷基準というものが明確に定められています。

例えば、生産区域や場所というものが明確に定められていますし、飼育期間やメス牛や去勢した牛に限定するなど様々な厳しい基準というものがあります。

そうした基準をクリアーしたものだけが、松阪牛や神戸牛という名目で市場に出回ることになります。

やはり飼育する環境や飼育方法が、明確化されているからこそ品質基準が安定しているといえるのかもしれませんね。

ブランド牛の定義

今日世界的にも評価の高い日本のブランド牛ですが、それらの各ブランド牛には銘柄ごとに一定の基準となる定義があります。

例えば、黒毛和牛の中でもトップに君臨する松阪牛であれば、出産を経験していなメス牛のみ三重県で飼育された和牛となっています。

一方、そのライバル的な存在でもある神戸牛の場合には、出産を経験していないメス牛と去勢されたオス牛となっています。

さらには、兵庫県で飼育された牛といった明確な定義があります。それらの厳しい基準がクリアーされた牛だけが、ブランド牛として市場に出ることが許されているといえるのでしょうね。

飼育する肥料について

食欲増進のためにビールを飲ませる

黒毛和牛のトップともいえる松阪牛の場合には、放牧をすることなく牛舎で穀物を与えて飼育を行います。とくに放牧をさせてしまうと、筋肉が発達しすぎてしまうので霜降り状態の肉質にはなりにくいといいます。

また、近年ではビールを飲ませるという生産者もいます。とくに肥育末期には食欲が落ちる食い止まりという症状が出ることから、ビールを飲ませることで食欲増進を図っています。

さらには、脂肪を均一化させたり毛並をよくするために、焼酎でマッサージを行うといった生産者もいます。

肉の味はエサで決まる

松阪牛のライバル的な存在・神戸牛の場合にも独自の飼育方法があります。とりわけ、肉の味はエサで決まるともいわれています。要するに、肉の芸術品ともいわれる霜降り状態にするためには、肉牛に与えるエサが重要な要であるということを意味しています。

そこで神戸牛の場合、自然環境に恵まれた但馬地方の牧草には、肉牛が育つのに必要な薬草が多く含まれているといいます。また、肉牛に与える水にも硬水でラジウムなどのミネラル成分が豊富に含まれているといいます。さらには、動物性飼料などは一切使わずに、大麦やふすまなどの天然の飼料を与えるといいます。

その他、和牛に関しての記事はこちら → 和牛の種類が4種類あることをあなたはご存知ですか?

まとめ

肉の芸術品ともいわれる霜降り状態にするには、生産者の様々な苦労があります。そうした経緯を知りながら、霜降り肉を食べるとさらに美味しさを満喫できるかもしれませんね。

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